鋼種 シリコロイDSilicolloy D シリコロイDは化学成分のひとつにSi(ケイ素)を多量に含有する高ケイ素ステンレスです。 また、オーステナイト系ステンレスで、SUS310S同等の熱間強度を有し、更にはインコネルに迫る耐高温酸化性、耐ヒートチェック性(熱衝撃性)に優れています。 化学成分の一例 物理的性質の一例 機械的性質の一例 顕微鏡組織の一例 高温腐食耐性 耐熱衝撃性(耐ヒートチェック性) 1.化学成分の一例 (wt%) table.1 鋼種名 組織 C Si Mn Cu Ni Cr Mo Co Fe 特殊元素 シリコロイD A 0.02 3.90 1.0 – 14.2 17.7 1.0 1.3 Bal. – 組織 A:オーステナイト 上記は化学成分の一例ですので、ご参考程度にお考え下さい。 2.物理的性質の一例 table.2 鋼種名 熱処理 引張強さ N/mm2 耐力 N/mm2 伸び % 絞り % 硬度 HV シリコロイD – 730 260 76.0 67.0 203 上記は丸棒材の機械的性質の一例ですので、ご参考程度にお考え下さい(形状、熱処理、鍛錬比、清浄度等によって変動する可能性があります)。 3.機械的性質の一例 table.3 鋼種名 密度 g/cm3 熱伝導率 W/mK 平均熱膨張係数 ×10-6(1/℃) 縦弾性係数 GPa ポアソン比 比透磁率 μ シリコロイD 7.60 – 20~100℃ 15.9 20~400℃ 15.8 20~500℃ 16.3 – – 1.002 非磁性 4. 顕微鏡組織の一例 シリコロイD(×200) Photo 1顕微鏡組織(200倍) 5. 耐高温腐食性 シリコロイDは特に高温腐食性に強いことが特徴です。 高温腐食試験 6. 耐熱衝撃性(耐ヒートチェック性) ヒートチェック特性-1 関連情報 高温特性 酸化増量 ヒートチェック特性-1 ヒートチェック特性-2 高温腐食試験 耐食性比較表 関連事例 関連事例はありません。 関連Q&A シリコロイの種類は? 加工性は? 磁性はありますか? シリコロイにはどのような形状がありますか? どのような用途で使われていますか?またどのような鋼種からシリコロイに置き換わっていますか? 関連タグ SUS, オーステナイト, シリコロイ, シリコロイD, ステンレス, ヒートサイクル, ヒートチェック, 材質, 熱衝撃, 特殊鋼, 耐食性, 腐食性, 高温腐食, 高温酸化 ページランキング 硬度換算表 SUS440C SUS630 SUS316L SUS420J2