鋼種 SUS316LSUS316L SUS316Lはオーステナイト系ステンレスの代表的な鋼種で、耐食性、靭性、延性、加工性、溶接性に優れ、幅広い用途で使用されています。 クロムニッケル系ステンレス鋼で主成分は18%Cr-12%Ni-2.5%Mo-低C(0.03%以下)、金属組織は耐食性に優れるオーステナイトを呈しています。 海水をはじめ各種媒質に対し、良好な耐食性を示します。Mo含有、極低炭素鋼であり、耐孔食・耐粒界腐食性を有します。 化学成分の一例 物理的性質の一例 機械的性質 顕微鏡組織 耐食性 1.化学成分の一例 (wt%) table.1 成分 C Si Mn P S Ni Cr Mo Fe 規格 ≤0.03 ≤1.00 ≤2.00 Max 0.045 Max0.030 12.00- 15.00 16.00- 18.00 2.00- 3.00 Bal. 成績例 0.02 0.47 1.18 0.028 0.017 12.28 16.70 2.04 化学成分は一例です。 2.物理的性質の一例 table.2 熱処理 状態 密度 (g/cm3) 比熱 (cal/g℃) 比電気抵抗 (μΩcm) 線熱膨張係数 ×10-6/℃ 熱伝導率 (W/mK) 縦弾性係数 (GPa) 0~100℃ 20℃ 0~ 100℃ 100℃ 固溶化熱処理 8.03 0.12 74 15.9 16.3 193 3.機械的性質 3.1 機械的性質の規格 table.3 熱処理 引張強度 (N/mm2) 耐力 (N/mm2) 伸び (%) 絞り (%) 硬度 (HB) 規格 固溶化熱処理 481以上 177以上 40以上 60以上 187以下 (HRC10以下) 3.2 機械的性質の一例 table.4 熱処理 引張強度 (N/mm2) 耐力 (N/mm2) 伸び (%) 絞り (%) 硬度 (HB) 規格 固溶化熱処理:1010-1150℃急冷 481以上 177以上 40以上 60以上 Max187 (HRC10) 一例 固溶化熱処理:1050℃水冷 563 254 56 77 144 (HRC1以下) 機械的性質は一例です。 4.顕微鏡組織 SUS316L 固溶化熱処理(1050℃/WQ) Photo 1顕微鏡組織(200倍) SUS316L 固溶化熱処理(1050℃/WQ) Photo 2顕微鏡組織(400倍) 5.耐食性 5.1 硬度と孔食電位の関係 硬度と孔食電位の関係 5.2 耐孔食性(3.5%NaCl) 耐食性の一例 Fig.7 孔食電位グラフ 関連情報 腐食液依存性 機械的性質比較表 硬度と靭性の関係 耐食性比較表 関連事例 関連事例はありません。 関連Q&A 関連Q&Aはありません。 関連タグ SUS, SUS316, SUS316L, オーステナイト, ステンレス, 材質, 特殊鋼, 耐食性, 腐食性 ページランキング 硬度換算表 SUS440C SUS630 SUS316L SUS420J2